二本立て


 ついたちは映画の日だということで、元旦から映画館へ。そう考える人は多いようで大変な人出でした。昼に「のだめカンタービレ」を観て、夕方に「キャピタリズム・マネーは踊る」を観ました。マイケルムーアによる相変わらずの体当たり取材。滑稽感が漂いますが、内容はとても笑えません。サブプライムローンの破綻に始まった金融危機により、家を失った家庭の実録や、知らないうちに従業員に多額の生命保険を掛けている企業など(企業による死亡率が出されており、死亡率の悪い企業は保険を上手く使えていないということになる)、ぞっとするような話が次々と出てきます。資本主義が暴走するとこうなってしまうのかという見本のような光景です。最後はオバマの出現で少し明るい転換が語られます。人々が「次はあなたが金持ちになれる」という幻想をいよいよ信じられなくなったからです。
 「のだめ」は面白かったです。音楽がとても効果的に使われていて、原作も面白いですが、実際に音が入るとこんなに色彩豊かな場面だったのかと感心したり、しみじみした場面が引き立ったり、クラシック入門としてもいい映画です。