見事な生き様

 自分が車を運転しない上、クルマにあまり興味がないので、本田宗一郎についても、ホンダについても全くの無知識だったのですが、この本を読んで、改めて大企業の創業者にはそうなるだけの何かがあるのだと思いました。
 単純に知らなかったこととして、トヨタ豊田佐吉本田宗一郎が同じ遠州出身ということ、ホンダが同族経営を嫌って、宗一郎の子どもを会社に入れず、弟も途中で退社していること、世界でヘンリー・フォードやエンツオ・フォラーリ、フェルディナント・ポルシェと同レベルで尊敬されていることなどを知りました。
 技術の前に思想があるというのは魅力的な考え方だと思いました。また、宗一郎の人間的な魅力がよく書かれていて、こういう人に出会って育てられた人たちは幸せだったろうなと思います。結局どんな大企業でも、最後は働くというのは人と人のつながり以外ないのだろうと納得しました。