ひさびさに天気


 「神戸学校」というフェリシモの企画している講演会行ってきました。今日の講演者はアレックス・カー氏。「私たちが私たちであるために〜ほんとうの日本の姿とは?」この方は、東洋文化研究家で、学生時代に日本に留学した時に徳島県の山村の茅葺き屋根の民家を購入し、自ら屋根の葺き替えをしながら生活しています。日本だけでなく、京都やバンコクなどにも拠点を置きながら、その土地固有の文化、自然を生かす活動をしています。日本が開発と言ったときに、まず予算ありき、道路ありきで、本当の意味での資源を生かしていないというのが氏の主張で、大いに共感するところがありました。不必要なダム建設、自然を破壊しながらの道路整備、ムダなものが多いだけでなく、有害な植林など……。聞きながら、小田実氏の「市民」の考え方に近いなあと思いました。大型開発の責任などは確かに政治家や官僚の責任は大きいのだけれど、その政治家や官僚に政治を任せっきりにしているのは、私たち国民なのです。統一した景観が保たれているヨーロッパやアメリカの文化遺産のお話をされていましたが、そこでは市民の活動により、様々な規制がされているから、景観が保たれているということでした。日本は伝統的に「お上の言うことには逆らわない」という風土が確かにあります。自分たちの街は自分たちで守るという気持ち、本当の意味での郷土愛が必要ですね。これは選挙民としての主権者教育をしていない教育に大きな問題があると思いますね。