違っているからおもしろい
家族5人違っているからおもしろい―発達障害一家、今日も元気に多動中 (ヒューマンケアブックス)
- 作者: 笹森史朗
- 出版社/メーカー: 学研教育みらい
- 発売日: 2012/11
- メディア: 単行本
- 購入: 1人
- この商品を含むブログを見る
乳幼児の急患時の対応から学校でのイジメ、支援学級のあり方、散髪に行くことなどなど日常の些細なことから大きなことまで克明に描かれているので、発達障害を抱えている当事者、その家族などが読むとガイドブックとしての役割を果たすのではないかと思います。筆者もそれを意識して具体的な支援先のアドレスなども載せています。また、知識ゼロの夫が妻や子の障害を受容し、役割を果たすようになる過程も世の夫たちには先達となる内容だと思います。そしてもちろん、当事者ではない多くの人たちにとっても本当のことを知る機会となるでしょう。「発達障害」という言葉は氾濫していますが、実際どうなのかはよくわからない部分も多いし、たぶん当事者以外にはわからない(あるいは当事者もわからないかも)のかもしれないけれど、どのような社会であることがよいのかを示唆してくれます。そして本書でも言っていますが、それはすべての人にとって暮らしやすい社会に近づくことです。いわゆるユニバーサルデザインということですね。