阿房登山

 机に向かっての作業ばかりだと体は疲れないが、神経が参って閉口する。それでも最近は集中力がめきめきと回復して効率は悪くない。脳の現在の回転は列車にたとえるなら、準急くらいである。最も回復したら快速くらいであろう。しかしこれは何も一般人が普通で、自分は快速であるなどと不遜なことを考えているわけではない。あくまでこれは自分の最も快い速度を快速としたまでである。それにしても準急とはなかなか面白いネーミングである。急行に準ずるの意だが、これなら他にも名づけようがある、古代の身分制にカミ、スケ、ジョウ、サカンというのがあるが、急行之介というのはどうか。奉行所の与力あたりにいそうである。犯罪を速やかに裁いてくれそうな名だ。
 さて、明日は百ケン先生にあやかって、阿房登山としゃれ込もうと思う。しかし登山はいつでも登山だけが目的なので、いつでも阿房登山であって、わざわざ断るまでもないような気もする。いつか行こうと思っていた屯鶴峰へ行って見ようと思う。久々に二上山にも登りたい。