三国志〈第7巻〉

三国志〈第7巻〉

 宮城谷昌光の『三国志』待望の新刊を読了。一日で読んでしまいました。ようやく劉備が蜀に入りました。
 いつも思うのですが、宮城谷昌光の作品には人間が描かれています。人として生きるというのはどういうことなのかを考えさせてくれます。また優れた歴史小説はどれもそうなのかもしれませんが、人間一人の人生は100年を越えないけれど、自分が過去や未来につながって存在している、歴史の一部であるということを考えさせてくれます。思うに、人は「いま」ある中での横のつながり、地縁・血縁・人の縁、の他に縦のつながりとしての時間軸が必要なのでしょう。その経緯が明らかになって自分の位置が正確に分かるのだろうと思います。過去を見ることで未来が見えるわけです。