もの食う人びと (角川文庫)

もの食う人びと (角川文庫)

 とても有名な本で、書店で見かけるたびに読もうと思いながら読んでいなかった本です。そういう本ってありませんか?読んでみて、やっぱりいい本でした。内容は楽しいとは言えない、読後に色々と考えさせられてしまう本です。世界の貧困や戦争や食糧の不均衡や慰安婦のことなんかはとてつもない大きな問題で、ここでコメントする力も知識もないのですが、個人的に共感したのは、文庫版あとがきにあった、人間を均質化していく強力な資本主義システムについて著者が書いているところです。耐えられなくなってきているのですが、日本から飛び出す勇気もない僕は著者にあこがれるだけです。
 お盆過ぎから急に涼しくなって、読書の秋到来かと思いきや、まだ気温が上昇。今日などは湿気もあって梅雨のようです。しかし季節や時間などの条件が整うことと、読書量は、僕に関していうと、必ずしも比例しないようです。