自分のことかも。

無縁社会

無縁社会

 NHKスペシャルで反響の大きかった「無縁死」の番組の取材状況やその後の様子などを詳細に報告した本です。
 この本には本当に心が痛くなるような事例が次々と書かれていますが、どれもこれも人ごとではないなあと思わされました。会社人間として働いてきた人が社縁が切れたとたんに誰とも連絡を取ることのない生活になり、孤独死の不安を抱えながら老後を迎えていたり、子どものいない夫婦二人の生活が、片方が施設に入ったとたんに、やはり社会的なつながりを失ってしまったり、自分の将来を考えてしまいました。この番組の最中や、その後にもツイッターなどで反響が相次いだということですが、いわゆるアラフォー世代が将来に不安を感じて、「無縁死予備軍」という意識を持っているということが書かれていました。私もこの本を読みながら、いつ自分がそうなってもおかしくないと、人ごととは思えませんでした。